手紙の書き方

秋冷の候っていつ?時期や意味、使い方を文例とともにご紹介!

ようやく暑かった夏を抜けて風が涼しくなって来ると、
ふと手紙など書きたくなってくるものです。

最近は「筆をとる」どころか「書く」ではなくキーを「叩く」ばかり・・・
という方も、秋の夜長に便せんを手にしてみるのはいかがでしょう。

今回ご紹介する時候の挨拶は「秋冷の候」です。

秋めいた頃に使う季節の言葉ですが、具体的な使い方や意味
いつからいつまで?といった時期について、文例とともにご紹介します。

※他にも「仲秋の候」「初冬の候」「晩秋の候」等もありますから、使い分けてくださいね。

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秋めいたころって具体的には?

「しゅうれいのこう」と読み、「風が涼しくなって秋めいてきましたね」というような意味です。

候は「時期」「季節」という意味で、秋冷の頃という言い方もあります。

使う時期としては、他の時候の挨拶と同様に何月何日からって厳密に決まってません。

秋の始めの、日に日に涼しくなって来る頃に使います

9月の終わりから10月と考えておけば大丈夫です

手紙での具体的な使い方

よく手紙で見かける「前略」は、この時候の挨拶を省略していきなり用件に入りますよ!
という意味ですので、時候の挨拶をいれるのが本来の手紙の書式です。

構成を箇条書きにすると、
①頭に挨拶にあたる「拝啓」「謹啓」(頭語)
②時候の挨拶
③本文
④結びのご挨拶
⑤頭語に対応して「それではまた」といった意味で「敬具」等(結語)


例文1)丁寧な手紙の例

拝啓
秋冷の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。

(本文)

皆様お元気で、行楽の秋や味覚の秋をお楽しみください。
敬具


例2)拝啓よりさらに丁寧な表現

謹啓
秋冷の候、ますますご繁盛の事とお喜び申し上げます。

(本文)

秋冷、日増しに加わります。なにとぞご自愛のほどを

謹白

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親しい方への手紙でのアレンジ

親しい方への手紙でも、このような正式な手紙の書式に時候の挨拶を添えてみると、
相手の方を大切に思っている気持ちが伝わります
ね。

そして優しい気持ちになり、より心がこもった文章が書けます。

日に日に涼しくなって来るこの季節は実りの秋、
読書の秋、スポーツの秋、芸術の秋などの到来でもあります!

秋の味覚に添えてこのようなお手紙を出されてみてはいかがでしょうか。

秋冷の候は少し照れくさいという場合には、同じ季節感を表現するご挨拶として
以下のようなものがありますので、気分に応じて使い分けるとよいでしょう。

・めっきり秋めいてまいりましたが
・いよいよ秋も本番となり
・日増しに秋も深まり
・秋晴れの日が続く今日この頃
・天高く馬肥ゆるの秋


等ですね。

また親しい方で先方の趣味などを知っている場合には、

・山の紅葉が楽しみな季節となってまいりましたね
・実りの秋は木の実も多くて楽しい季節ですね


など、相手の事を思いながら考えて見ましょう。

さいごに

今回は「秋冷の候」について、いつからいつまでといった時期や意味
文例等の使い方についてご紹介しました。

秋めいた頃の季節の挨拶ですから、この記事を書いているいまがちょうど使う時期ですね。

くだけた文章もいいですが、たまにかしこまった文章をもらうのもいいものです。

時候の挨拶はいろいろとありますので、相手が感じるであろう季節感にあったものをチョイスして手紙を書いてくださいね。

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