近親者が亡くなった場合、「喪中」「忌中」となり、
死を悼み、身を慎む期間を過ごすことになるわけですが、
具体的な期間や、正月の過ごし方に
意外ととまどうものです。
これはやっていいのか?駄目なのか?
今回は喪中の期間と、初詣は控えるべきなのか?といった
正月の過ごし方についてご紹介します。
目次_Contents
故人との関係によって決まります
喪中とは、身を慎み、故人の冥福を祈る期間です。厳密には「忌中」は自宅に謹慎する期間、
「喪中」は喪服を着用する期間と考えてください。
仏事の慣例として、故人との関係によってそれぞれ期間が定められています。
一例として、故人が父母であれば忌中となる忌日は50日、
喪中となる服喪日は13ヶ月となりますし、
祖父母であれば忌日は30日、
服喪日は父方であれば150日、母方であれば30日となります。
亡くなられた月を1ヶ月と数えますので、例えば1月にお亡くなりになった場合、
翌年の1月末までが13ヶ月の服喪期間となります。
一般的にご両親と夫が故人の場合が服喪期間が一番長く、
忌日50日で服喪日13ヶ月です。
喪中は年賀状を控えて喪中はがきを出すという方が多いかと思いますが、
お亡くなりになった日から服喪日の間にお正月が入るかどうかで、
年賀状やその他のお正月のしきたりを判断することになります。
お正月の過ごし方
お正月は本来神事の行事です。神様は死を忌み嫌うと言われているため、
「喪中」であれば年賀状は出さず、玄関などのお正月飾り、
門松や注連縄などは控えます。
鏡餅やお正月のおせち、お屠蘇でのお祝いなどもしません。
年始まわりなどのお祝いの意味を持つ行事も控えるのが一般的。
やはりおめでたいという言葉や、賑やかな場、
華やかな事を避けて、故人を静かに思う期間であるためです。
年賀状を出す準備をしていて突然の不幸に見舞われて喪中となったような場合には、
手数料なしで喪中ハガキなどと引き換えてもらえますので郵便局の窓口で相談してみましょう。
お寺への初詣はOK
お正月の他のしきたりと同様に、初詣も遠慮するという方も多くいらっしゃるのですが、実はお寺への初詣は出かけて大丈夫です。
神社の中には忌日が明けるまでは遠慮するのがよいところもあるようです。
これは「死」に対する宗教観の違いがあるからで、
神社では死を穢れ(ケガレ)と考えますから、
神様のそばに近づくことを避けますが、
仏教では本堂で葬儀や法要も行われるように、死を穢れとは考えません。
喪中だけれども初詣に行きたいという方は、
お寺を選ばれてみてはどうでしょうか。
例年初詣で賑わう成田山や川崎大使などはお寺ですので、
私も喪中に家族でお参りして、帰りには御墓参りに行きました。
あくまでもそれぞれのご家庭の判断で
宗教も家族によって異なりますし、地域によるしきたりもあるでしょう。
単に初詣に行ったとだけ聞いて、非常識と思う人もいるので、
注意してくださいね。
何よりも故人と残された方々との関係性で判断を迷うこともあると思います。
例えば「お年玉」は子どもたちが楽しみにしていますから、
「文具代」「図書代」「お小遣い」などと名称を変えて
例年通り渡したという友人もいました。
お祭りムードではしゃぐことがなければ、お正月の行事は執り行われてもいいでしょう。
ご家族で話し合われて、大切にしたいことを決めたら良いと思います。
また、忌中や喪中はあくまでも個人的なことですので、
法人のイベントや年賀状などには影響はありません。
さいごに
今回は喪中の期間と正月の過ごし方についてご紹介しました。初詣については、お寺であれば大丈夫っていうのは結構意外に感じたんじゃないでしょうか?
いつもと違う正月の過ごし方の参考になれば幸いです。
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