今回は秋に使う「夜長の候」をご紹介します。
似た時候の挨拶に「長夜(ちょうや)の候」がありますが、
「夜長の候」のほうがよく使われます。
読み方ですが、「よながのこう」です。
時候の挨拶は音読みが多い中、今回は訓読みでした。
「やちょう」だと違う意味に聞こえますしね。
割と聞きなれた言葉でもありますね。
「よなが」はどういう意味?
よながの意味ですが、皆さんの想像通り、夜が長いの意味です。なので、「秋が深り夜が長く感じられますね」
といった意味になります。
寒さを感じる言葉ではないので、秋に使いやすい季語になります。
秋の時候の挨拶に迷ったらこれがおすすめです。
手紙に使うなら何月?
秋の夜長というくらい、秋を連想させる言葉ですが、一般的にいうと、9月頃から11月頃まで使われる表現ですが、
手紙で使うなら、10月~11月頃かと思います。
夜長という言葉を聞いて、夜が一番長いのは冬至では?
と思った方はするどいですね。
日付でいうと12月22日頃になりますが、
冬至だと冬になりますよね。
秋の時候の挨拶ということで、使用するのは11月までとしましょう。
手紙での具体的な例文
では、手紙で使う時の具体的な例文です。・夜長の候、めっきり秋を感じる季節、いかがお過ごしですか?
⇒いかがお過ごしの表現は鉄板ですね。
秋の感じ方も人それぞれですが、それをすべて網羅するような表現ともいえます。
・夜長の候、十月の声を聞き、気候も秋めいてきましたね。
⇒10月で使うなら、こういった表現でもよいです。
ここでも「秋めいた」として、それぞれ感じる情景にまかせています。
・夜長の候、秋の風が身に染みるような冷たさになってきましたね。
⇒少し寒さを感じるようであれば、秋の風の表現も良いです。
本当に寒さが厳しい場合は、別の時候の挨拶がよいかもしれません。
・夜長の候、夕暮れの虫の音が耳に心地よい季節ですね。
⇒虫の音を耳にするような情景であれば、これも候補にしてみてください。
<結び>
最後の結びの言葉もいくつかご紹介します。
・たわわな秋の実りのように、ますますのご活躍をお祈り申し上げます。
⇒季語を使いつつ、ますますの以降は、決まり文句ですね。
・日増しに肌寒さを感じるこの頃、お体にご自愛ください。
⇒肌寒さを感じるようであれば、結びもそうした表現にしても良いです。
少しくだけた表現
秋は寒くなる季節でもあって、健康を気にするような文章になりがちですが、少しくだけて、前向きな表現にするのも良いです。
・秋らしい心地よい季節です。この時季を存分に楽しみましょうね。
といった具合ですね。
いわれなくとって方もいると思いますが、
秋は出かけたくなる季節でもありますからね。
さいごに
今回は「夜長の候」をご紹介しましたしたが、いかがだったでしょうか?最初にも書きましたが、「長夜の候」もありますが、
個人的には、こちらの「夜長の候」のがしっくりくるかと思います。
夜の長い日が続きますので、遠くに住む知人に向けて手紙を書くのも良いですね。
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