徴兵制と言えば、国家が国民に兵役の義務を課す制度ですが、
ご存知の通り、現在の日本には徴兵制はありません。
しかし、世界の各国では未だ徴兵制がある国が
いくつもあります。
では、徴兵制がない国はなぜないのでしょうか?
ある国、ない国、それぞれの事情があるようです。
今回は世界の国々の徴兵制についてご紹介します。
徴兵制を廃止する国々
日本も以前は徴兵制がありました。第二次世界大戦の敗戦によりこの徴兵制が廃止されています。
世界の国々を見ると、
1991年の冷戦終結後に徴兵制を廃止する国が増えてきました。
たとえば
ドイツ
フランス
スウェーデン
が廃止した国々です。
また徴兵制を未だ実施している国であっても
政治や宗教的な思想により兵役を拒否することが
認めらる良心的兵役拒否が認められる国が増えてきています。
けれども多国間で戦争が起こっても
どちらにも味方をしない立場をとる
永世中立国である
スイス
オーストリア
などは
中立性を保つ為にも軍隊を維持する必要があるので、
徴兵制が置かれています。
またおなじ永世中立国である
コスタリカ
は非武装を掲げているので軍隊を持っていません。
その代わりに訓練をされた警察があり、
国内に混乱が起こった際などは警察が鎮圧にかかります。
さらに憲法では有事の際には
国民に兵役を課すことができる憲法もあります。
徴兵制を廃止した理由
記憶に新しいところですが、ドイツ
は徴兵制を廃止しました。
ドイツで長年維持されてきた徴兵制が廃止されたのは
2011年1月です。冷戦の終結後、東西ドイツが統一して
20年以上も経過していて、
安全保障をめぐる情勢が大きく変化したのがその理由と言われています。
さらに財政赤字の削減で、国防費の
大幅減を迫られたということも背景にあると言います。
そこでドイツ政府は連邦軍の兵力を約22万人のところから、
約18万に段階的に減らしていくことやテロ対策や
海外派兵に対応できる職業軍人の集団に再編することを目的としています。
このドイツの徴兵制は19世紀の前半に導入されたもので、
第二次世界大戦の後に再軍備が求められて1950年に復活しました。
しかり、この復活を機に兵役の代わりに
病院や福祉施設などで社会奉仕活動をする
良心的兵役拒否も認められるようになりました。
さいごに
以上のように現在は日本以外にも徴兵制が廃止されている国が多くあります。
けれども北アフリカの国々をはじめ、
いまだ徴兵制をしいている国も多くあります。
徴兵制のある国、ない国、
経済的な理由、政治的な理由、その理由は様々であることが
わかったかと思います。
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